英会話の指導をしていると、時折「やり方やコツだけ教えてください!」という要望を受けることがあります。そして、その後すぐにレッスンをやめてしまう人もいます。彼らの目的はおそらく「効率よく、必要な部分だけ吸収して、自分のペースで進めたい」ということなのでしょう。しかし、これまで私の経験上、こういった人たちが英語力を飛躍的に伸ばしたケースを見たことがありません。
その理由はとてもシンプルです。「やり方」だけでは、成長に必要な深い学びや継続が伴わないからです。
コツコツ継続が成功のカギ
英語学習において、だらだらせず、時間を決めてコツコツ継続することは何よりも重要です。マイペースで学習することは、一見ストレスを減らして効率的に思えるかもしれませんが、実際には「今日は休もう」「明日やろう」となりがちで、大半の人が勉強を続けられなくなる原因がこれです。これでは、せっかく得た知識やスキルが活かされず、いつまでも成果が見えません。
レッスンを受けることで、決まったペースで進む「習慣」が身につきます。そして、少しずつでも前進する感覚を得ることで、モチベーションを保ちやすくなるのです。
「間違いを修正する機会」を逃さないために
独学では、分からない箇所や、間違った覚え方をしてしまった部分を修正する機会が得られません。特に発音や文法、リスニングの勘違いは、早い段階で指摘し修正することが非常に重要です。こうした「間違い」を積み重ねてしまうと、後で矯正するのに何倍もの時間と労力がかかる場合があります。
一方で、レッスンを受け続けることで、自分では気づけない弱点をプロが見つけ、適切に導いてくれます。これこそが、独学では得られない大きなメリットです。
コツやテクニックは土台でしかない
表面的なコツや学習方法は、確かに学びを加速させるための助けになります。しかし、それらはあくまで「土台」に過ぎません。実際に成果を出すためには、以下のような要素も必要です:
- 時間の管理方法:学習時間をどう確保し、日常に取り入れるか。
- 進捗に応じた学び方:その時のレベルや課題に合わせて内容を調整する。
- 難易度の緩急:学びが単調にならないように適度な挑戦を加える。
- 適切なタイミングでの負荷調整:どのタイミングでどれだけ努力を増やすべきか。
- スケジュール管理:短期・中期・長期での計画を立てる力。
これらは、レッスンを通じて生徒様一人ひとりの状況を見ながら一緒に築いていくものです。これらを省いてしまうと、どんなに良い方法を教えたとしても、効果的に学ぶことができません。
「いいとこ取り」がもたらす落とし穴
「やり方だけ知ればいい」と考えてしまう人の多くは、「いいとこ取り」をしているつもりでいます。しかし、実際にはその選択が自分の学びを浅くし、遠回りしていることに気づいていません。
また、そういった人たちに限って、「期待したほど成果が出なかった」「教わった方法が自分に合わなかった」と不平不満を言うケースも少なくありません。これは、表面的な部分だけを切り取って、自分に本当に必要なプロセスを見落としているからです。
英語学習に必要なのは「プロセスを信じること」
英語力を本気で伸ばしたいのであれば、「やり方」だけでなく、そのプロセスを信じて取り組むことが必要です。講師のサポートを受けながら、進捗を確認し、必要に応じて調整していく。その積み重ねが、長期的な成長につながります。
どんなに優れた方法やツールがあったとしても、それを適切に使いこなす力がなければ結果は出ません。そしてその力は、プロの指導を受けながら経験を積むことで育まれるのです。
おわりに
もし「やり方」だけで英語を伸ばしたいと考えている方がいたら、一度立ち止まって考えてみてください。本当にそれだけで十分ですか?時間を無駄にしないためにも、ぜひ学びのプロセスを信じ、継続的な学習に取り組んでみてください。長い目で見た時、必ずその選択が自分にとって良かったと感じられるはずです😊👍
コメント